「美肌は一日にしてならず」と言われるように、輝く肌は日々の積み重ねによって作られます。高価な化粧品や特別なスキンケアももちろん大切ですが、本当に美しい肌を目指すなら、身体の内側からのケアが不可欠です。
この記事では、美肌に欠かせない栄養素とその効果、そして今日から実践できる食生活のポイントについて、詳しくご紹介します。内側から肌を育み、自信に満ちた素肌を手に入れましょう。
美肌を目指すのにおすすめの栄養素は?
年齢を重ねるごとに、気になる肌の悩みは増えていくもの。美肌を目指すためには、抗酸化作用や肌の生成・修復に関わる栄養素が特に重要です。ここでは、特におすすめの栄養をご紹介しましょう。
タンパク質
タンパク質は、肌の材料となる重要な栄養素です。特に肉、魚、卵、乳製品などの動物性タンパク質には、ビタミンやミネラルも豊富に含まれており、効率的に栄養を摂取できます。コラーゲンの生成にも関わりが深く、ハリや弾力のある肌へ導くために欠かせません。
ビタミン
抗酸化作用が強く、シミやシワ、たるみなどの予防に欠かせないのがビタミンです。特に、次のビタミンは肌にとって欠かせない栄養素です。
- ビタミンA…皮膚や粘膜の健康維持を助け、体の抵抗力を高める。うなぎ、ほうれん草、にんじんなどに豊富に含まれている。
- ビタミンC…コラーゲンの生成を助け、肌のハリやキメを整える。シミの原因になるメラニンの生成も抑制できる。いちごやみかんなどの果物や、パプリカやブロッコリーなどの野菜に多く含まれる。熱に弱いため、生で食べるのがおすすめ。
- ビタミンE…強力な抗酸化作用があり、細胞の修復力を高める。ナッツや植物油、アボカドに豊富に含まれている。
特にビタミンCは体内で生成できないため、毎日摂取することを推奨します。食事で十分な量を摂取できないときは、サプリメントもおすすめです。
亜鉛や鉄分などのミネラル
亜鉛や鉄分などのミネラルは、どちらも美肌に欠かせない栄養素です。
亜鉛は皮膚や粘膜を健康に保ち、ターンオーバーを促進します。ダイエットや偏った食事によって不足しやすいため、注意が必要です。
鉄分は全身に酸素を運ぶ役割があり、血色がよく健康的な肌に欠かせません。ホウレンソウ、レバー、赤身肉などに豊富に含まれています。
特に女性は、どちらの栄養をも推奨摂取量を下回る傾向にあります。意識して摂取するように心がけましょう。
美肌のための食生活のポイントは?
美容のための栄養摂取は、単に特定の栄養素を摂るだけでなく、食生活全体を見直すことが重要です。ここでは、食事のポイントについて解説します。
バランスのよい食事を心がける
基本となるのは、バランスのよい食事を心がけること。「主食・主菜・副菜」をそろえた食事を意識しましょう。それぞれの役割は、下記の通りです。
- 主食…ご飯、パン、麺類など。体のエネルギー源となる炭水化物を摂取する
- 主菜…肉、魚、卵、大豆製品など。体を作る材料となるタンパク質や脂質を摂取する
- 副菜…野菜、きのこ、海藻類など。肌の健康に欠かせないビタミンやミネラル、腸内環境を整える食物繊維を摂取する
これに加えて、牛乳やチーズなどの乳製品や果物を取り入れるのもポイント。幅広い栄養素をバランスよく摂取できます。
食事回数と時間を意識する
1日3回の食事からバランスよく栄養を摂り、暴飲暴食や間食はできるだけ控えましょう。以下のポイントを意識してみてください。
- 朝食は毎日食べる…朝食は1日の活動のエネルギー源。時間がない場合でも、シリアルにヨーグルトをプラスするなど、何か口にする習慣をつける
- 食事の時間を決める…できる範囲で良いので、毎日決まった時間に食事を摂ることで、内臓機能が正常に働き、健康的な肌へ導いてくれる
- 就寝前の食事に注意…夕食は就寝時間の2〜3時間前までに済ませるのが理想。消化が終わらないまま寝てしまうと、体が消化活動を優先し、内臓が休まる時間が短くなるため。空腹で目覚めれば、朝食もより美味しく感じられる
育児や仕事で、毎日実施するのは難しい方もいるかもしれません。完璧にやろうとせず、まずは3回の食事を意識してみることから始めてみましょう。
十分な水分補給をする
水分補給は、外側からのスキンケアと同じくらい重要です。体内の水分は汗として排出され、皮脂とともに肌のバリア機能を形成し、潤いに影響を与えます。水分が少ないと肌が乾燥したり、肌荒れを招いてしまったりすることも。
たとえば30代女性の場合、一日あたり約2~2.5Lの水分の摂取が推奨されています。意識的に水分を摂ることで、内側から肌を潤し、健やかな状態を保ちましょう。
食事以外のポイントはある?
美肌のためには、適度な運動が必要不可欠です。新陳代謝が活発化することで、肌のターンオーバーが促進され、余分な老廃物の排出につながります。
また、ストレスはホルモンバランスの乱れを招き、肌荒れやくすみなどの原因に。適度な運動は、ストレス解消にも効果を発揮してくれます。
ウォーキングやラジオ体操、ストレッチなど軽い運動でも問題ありません。自分だけで運動するのが難しい場合は、ジムやヨガ教室などに通うのもおすすめです。自分に合った方法を探してみましょう。
まとめ
美肌に近づくためには、外側からのケアだけでなく、内側からのアプローチがとても大切です。本記事では、肌の土台を作るタンパク質、抗酸化作用で肌を守るビタミン(A・C・E)、肌の健康維持に欠かせないミネラル(亜鉛・鉄分)など、美肌におすすめの栄養素とその役割を解説しました。
これらの栄養素を効率よく摂取するためには、「主食・主菜・副菜」を意識したバランスの取れた食事を心がけ、規則正しい食事時間と十分な水分補給がポイントです。完璧を目指すのではなく、まずはできることから実践し、日々の食生活から健やかな肌を育んでいきましょう。